映画映画・音楽のコト

『君の名は。』を遅ればせながら

映画・音楽のコト
この記事は約3分で読めます。

Facebookにも軽く感想を書いたけれど、遅ればせながら『君の名は。』を見た。

基本出不精なんで、映画自体も強い動機づけがなければ出かけないんだけれど、この作品に関しては別の理由で敬遠していた。

嫌いなわけじゃない、おそらく好きだろう(という確信があった)から敬遠してた。

新海誠の作品については、自分はそれほど熟知していない。見たことがあるのは『言の葉の庭』だけ。でも、あの作品は素晴らしいと思う。映像云々も影響はしているんだろうけれど、個人的に人の内面を綺麗に映し出している作品は好みだ。綺麗に、というのは、華美にとか、現実離れした感じということじゃない。心を素直に、飾ることなく映し出しているということ。『言の葉の庭』では、主人公の2人ともに共感できるくらい見た(劇場では見なかったけどね)。ラストの階段のシーン、雪野が泣き出したところで自分も号泣ですわ(笑)ま、『言の葉の庭』を語ることもいつかあるでしょう。

話を戻すと、そんな前作の余韻もあり、入れ替わりという物語の展開も比較的好みだったりして、観た後に確実にはまるだろうということが予想できてた。なので、人が殺到しているうちはやめとこうと思ってたいたんだよね。

で、ある程度落ち着いたと思ったので、本日観てきた次第。(でも、ほぼ満席だった。公開から何ヶ月立ってるんだ???)

自分が感じたポイントは、人は他人の人生を自分の人生として捉えられるんだということ。日々の生活、特に通勤電車と駅というシチュエーションから、都会の無機質な人のすれ違いが、他人の人生を理解しようとしない、顧みることができないことの象徴として描かれていると感じた。そうではない、人は他人の人生も自分の人生として捉えることができるし、自分の人生と同じように捉えれば忘れることもない、忘れなければその人のことをもっと真摯に考えることができる、ただひたすらにその人を想うことができる。そういう想いこそが、本当に強い人との繋がりであるというメッセージだろうと。それを、入れ替わりというシンプルな形で示した。そりゃそうだ、他人の人生を生きることで、それはもう自分の人生なわけだから。こんなわかりやすいことはない。

単に恋愛映画と捉えてしまうのは勿体ない。この作品は、無機質で他人を顧みず、すれ違いだらけの現代人へのアンチテーゼ。

『君の名は。』に限ったことじゃないが、本、映画、なんでもそうだけど、なんとなく心に響いた作品に触れた後は周囲の景色が違って見える。いつも通勤に使っている駅から自宅まで、見慣れた光景をとぼとぼと歩いても、なんとなく世界が変わった気がしてしまうのは自分だけじゃないだろう。そこには、純粋にあんな体験がしたいという思いもあるだろうし、誰かに置き換えて想ってみた、なんてこともあるんだろう。観た後にそんな気にさせてくれる良作品だと思う。

とりあえず、もう1度観てみたい。もう1度観ることでもっと深く感じることができるだろうし、新しい発見もあるだろう。また劇場に行くかはわからないけれど、そう思っています。

最後にちょっと俗なことを。
そりゃ、入れ替わったら胸を触るよなぁ(笑)自分だって確実に触るよ(笑)そこも素直に表現されていて、大変面白かった。

スポンサーリンク
masakiをフォローする
スポンサーリンク
スポンサーリンク
SkyFalcon

コメント

タイトルとURLをコピーしました