映画映画・音楽のコト

I , Daniel Blake

映画・音楽のコト
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長くなりそうなので、Facebookには書かずにこちらに。

もう2週間前のことだけれど、NHK「ニュース9」で紹介されていたケン・ローチ監督の最新作「わたしは、ダニエル・ブレイク」を見てきた。

番組を見た時点で「この映画はぜひ見たい!」と思ったけれど、Trailerやケン・ローチのインタビュー動画も見て、公開初日にすぐにでも見てみたい衝動に駆られた。それだけ、自分の琴線に触れた。

前に、同じくNHKの「見えない貧困」について書いたけれど、大きな視点ではそれと同じような感じ。貧困というのは社会の問題で、決して個人の問題ではない。そんな弱者に対して、社会はどれだけ関心があるだろう、社会で解決する問題としてどれだけ優先されているだろう。自分が許せないのは、生活に困窮している人たちに対して、怠け者のレッテルを貼るような風潮があることだ。弱者への不寛容が社会に蔓延っていることだ。

「わたしは、ダニエル・ブレイク」にも出てくるが、貧困というのは様々な要因があって、繰り返しになるけれどそれは一概に本人の問題だけではない。たまたま、その人に対して逆風が吹いているだけなんだと自分は思うし、風向きさえ変われば(追い風にさえなれば)帆をいっぱいに広げて前に進んでいけるんだと信じている。今、生活に困っていない人も、たまたま逆風に襲われていないだけで、いつ嵐に遭遇するかわからない。

映画を見て、今はなかなか難しいんだけど、もっとこう、弱者に寄り添った仕事がしたいと改めて思う。ちょっと前に「ソーシャルで人を幸せにする」という言葉を書いたけれど、あれの本質は、「SNSを使って弱者を救う」意図だ。単にSNSでリア充アピールしたり、不必要な繋がりを増やしたりすることではない。例えば、孤独死をなくす、とかが本意。

今の仕事には昔から希薄感をがっつり感じていて、それがどれだけ社会の役に立っているのかわからない。もちろん、それで賃金を得ている以上、やることはやるんだけど、社会に貢献しているという意識になれない。弱者を見捨てて、上だけ見る気にもなれない。

やった感が欲しいのか、なんて言う人もいるけれど、そうじゃない。全てを救うことはできないけれど、自分の手の届く範囲で安心して生活するための一助になりたいだけ。少なくとも、「健康で文化的な最低限度の生活」を皆が送ることができるための何かがしたい。

というそもそもの自分のベクトルを再確認できた映画でした。前述したように、今何かをするのは難しいし、できたとしても全てを救うことなんて自分じゃできやしない。でも、できる範囲で何かできればいいかな。ま、もしかすると自分が助けを受ける立場になる可能性もあるわけでね(笑)

 

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