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なぜ未来から?「未来のミライ」

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本日は「未来のミライ」を見てきました。なので、ざっくりと感想などを。

正直、何かを期待していたかと言えば難しい。最近はまったく事前情報がない状態で映画を見ることが多いから、特に大きな期待もなしに、なんとなく見てみたいという衝動だけで劇場に向かっている。

とは言え、どんなストーリーなのかは興味はあった。劇場で見るTrailerを見れば、なぜ未来から妹が来ているのか、そこからどんなストーリーに繋がるのか、興味は引かれていた。

が、そういう点では見事に裏切られた。

まず初めに言っておくと、この映画は多分10代以下、ともすれば20代前半の人も含めて、いわゆる若者が見たところで多分面白くない。というか、本当の意味での実感はわからないと思う。最も適しているターゲットはまさに自分たち、30〜40代で、小さい子供達が今いる、もしくは、最近までいた層だ。

彼ら、自分もそこに当てはまるわけだけれど、彼らが見ればなんとなく共感できるところは多々あると思う。それは、子育てという環境に身を置くということ、また、客観的に我が子を見て思うこと、そういう点で共感はできる。

が、ストーリーで言えばなんだかダラダラと終わる。締まりがないというか、起承転結がないというか。ほのぼのとして、現在子育て中の女性なんかが見たらほろっとくるのかもしれないが、自分は特にそんな感慨は持たなかった。共感しなかったわけじゃないが、長編作品としてはダラダラし過ぎだし、そもそも主人公の子供(くんちゃん)が体験する不思議な現象について、何の説明もない。ドラえもんのようにダメなのび太を再教育するために来たのか、あるいはトランクスのように悲惨な未来を変えるために来たのか、未来のミライちゃんが現代に来る意味がよくわからないまま作品は終わる。

よくあるオチで、それは全て主人公の見る夢、あるいは妄想だったと言い切ることはできるかもしれない。それであっても、そういう説明は欲しかったかな。そこがはっきりしないから、作品自体がダラダラとただくんちゃんの赤ちゃん返りのシーンと、それを乗り越えていくためのサブストーリーが続くのみ。作者には伝えたいことがあるのかもしれないが、自分は何も感じなかった。いい作品、いい話っぽく綺麗に見せているだけの作品に思える。

と、辛口の評価をしてみたけれど、先に書いたとおり、全く共感してないわけじゃない。自分も主人公の両親と同じような立場につい最近までいたし、むしろ継続してその環境に身をおいてる。そういう点では、わかる、とは思う。

そして、一番グッときたのはひいおじいちゃんのシーン。「何があっても遠くだけを見ろ」と言う言葉は、ちょっと心に響いた。最近、確かに足元しか見てない気がするなと、自らを省みた。足元も大事だけれど、視線は常に遠くを見つめていたいね。

が、それだけでした。点数をつけるとすると60点くらい。期待しないで劇場に行く分には、いいんじゃないかと思います。

(ただ、主題歌の山下達郎は偉大だ。あれだけで、観客の心を掴む。)

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